軽率な批判

彼は、悪い意味でピュアだった。


表面的なことだけを見て批判する人々がいた。
脳内補完で事実を捏造して非難する人々がいた。
そういう軽率な人々を、あしらえなかった。


そんな人々をも信じようとしたらしい。
以前から敬意を持っていたゆえに。


しかし、尊敬の対象は、彼らの幻想だったのだ。
実際に接して、彼らの実態を思い知らされた。
相当のショックを受けたようだ。


意見の相違は良いのだ。
ただ、真実を無視した議論で押す相手とは。


現実を知って、彼は強さを獲得できただろうか。
性善説の愚かしさを学んだだろうか。